山本KIDさんのジムで練習した格闘技が今のトレーナー活動に生きています

格闘家の山本“KID”徳郁さんが亡くなられたと発表がありました。私がトレーニングを始めて一番憧れたかっこいい体がKIDさんだったので本当に残念です。KIDさんのようになりたいと思ってトレーニングをしているのは、初めてお会いして16年経った今も変わらないのです。


私がトレーナーの専門学校に入学してすぐの2002年春だったと思います。自宅にKIDさんが主宰するジム「KILLER BEE」 (現KRAGY BEE)がオープンしてスクール生徒募集の広告が入ったのです。当時トレーニングを本格的に開始したばかりで、強くなりたいと考えていた私はすぐにこれだ!と思い、友人を誘って見学へ行きました。恐る恐るジムの中に入るとシャワーを浴びた直後、腰にタオルを巻いただけのKIDさんが登場したときの衝撃は今でも鮮明に覚えています。少し距離があったのですが、迫力とオーラになんて大きな人なんだろうと思ったんですよね。近づいて自分より背が低い方だったことに気が付きましたが…肩幅が自分の倍くらいあって、18歳の私には見慣れないタトゥーの施してあるKIDさんはかなりヤバい人だと感じたことを思い出します。だけど話をするとすごく優しくて、「すぐ強くなれるよ、格闘技ってのはチェスみたいな感じで相手がこう来たら自分はこうしてっていう先の読み合いなんだよ」と説明をしてくれました。


それから3年間スクールに通って、2004年2月KIDさんはK-1の試合に出場しました。それがテレビで放送される全国デビューの試合でした。入会当時は修斗に出場していた頃で、私は3年目にして初めて見るKIDさんの試合でした。母と妹にジムの先生が出てくると言って自宅のテレビの前で応援していたのですが、試合を見た2人の反応が…風貌もファイトスタイルもインパクトがありすぎたようで2人ともドン引きでした笑 そんなこともあり私はこの試合の印象が強く残っています。


それから1ヶ月程で私は就職のためスクールを卒業してしまいましたが、その後のKIDさんの活躍はご存知の通りで…強い相手を選んで立ち向かっていくファイトスタイル、入場曲、コスチューム、すべてKIDさんが最高にかっこよかったです。


高校を卒業するまで野球しかスポーツの経験がなかった私にとって、体ひとつでぶつかり合う格闘技は“身体の使い方を学ぶ”という点で今のトレーニングに対する考え方の基礎になる部分ができたと思います。

KIDさん今頃SONYと会えていますかね、あのときの練習が今に生きています。ありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします。

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